株式会社 和久元

Wakumoto Co.,Ltd.

製品づくり

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ウオッチストラップへの思い

和久元は、ウオッチストラップ(腕時計用レザーバンド)のマニュファクチュアとして、長年にわたり製造を続けています。

その歴史に培われた、伝統的な抜き、漉き、返し、そして縫製といった技術を進化そして深化させながら、いいベルトを造っていきたいという意思を受け継いでいます。

一方でレザー製品を製造するには、高品質の素材を調達するノウハウが必要です。

そうしてはじめてその素材を最大限に生かし、製品を製造する事ができます。

私たちは材料の調達から、時計バンド1本が完成に至るまでの製造に関するすべての工程をまかなっています。

設計・デザインから始まり、徹底した管理のもと、ベルト用になめされたレザーを使用し、商品による構造の違いを考慮し、素材の持つ特徴を活かし、時計本体の魅力を十分に引き上げられる時計バンドを製造することを使命としています。

バックル(留め具)について

ストラップが完成するのはレザー部分だけではありません。

バックル(留め具)が必要となります。私たちは金属加工会社の協力を得て、そのベルトにふさわしいバックルを開発し製造しています。

レザーバンドづくりの技

製造工程は多岐に渡りますが、
代表的な工程をハイライトします。

抜き

厳選されたクロコダイルの原皮から火造りの抜型を使用して、丁寧に剣先側・美錠側を抜きます。

この時、見た目ではわからない微妙な原皮の固体1枚1枚の違いを手の感覚で確認し、抜いていきます。

そして、剣先側・美錠側の斑が、完成された時にきれいに合うように抜きます。

抜きの写真 抜きの写真

漉き

抜かれた原皮を丁寧に”漉く”工程です。厚みの異なる原皮を3層構造にする為、厚みの管理はとても重要であり、また、完成した時の美しさにも影響を及ぼします。まず全体の厚みを均一にし、さらにコバをぐるりと行います。剣先側・美錠側と都合10回以上冶具のセッテイングを繰り返し漉くことになります。同様に芯材・裏材も行います。この漉くという技術は、牛革のようにある程度繊維の安定した革だと比較的漉きやすいですが、ワニのように、斑が均一でない革は特に高度な技術を要します。

漉きの写真 漉きの写真

つくり

段取りされた各パーツを職人が一本一本、一工程づつ丁寧に仕立てていきます。

その工程のほとんどが熟練を要する職人による手づくりによるものです。

特にヘリ返し仕立てでは、一本一本全てが異なる斑の状況を判断しながらへり返す技術、剣先先端の菊寄せ、カン合部の玉取り、等、職人ならではの技術がこのクロコダイルのヘリ返しのつくりにはみなぎっております。

漉きの写真 漉きの写真

ステッチ

職人によって仕立てられたバンドはステッチによって完成されます。

ステッチ職人によってカスタマイズされたミシンを使用し、丁寧に縫い上げられます。

意地悪なワニの斑、甲丸や斜め漉き等による厚みの違いをものともせず、ピッチを刻んでゆきます。

漉きの写真 漉きの写真

ウオッチストラップ OEM供給への考え

当社は腕時計用バンドの製造メーカーとして、国内外時計メーカーから長年にわたり純正指定を受けております。

特に皮革材料製品製造に主力を置いており、製造はもとより、設計・開発にも力をいれ、時計ヘッドと調和した魅力を最大限活かせるバンドを作り上げることを目標としています。

その中で
1つは高い次元での品質と伝統的な「つくり」が求められる高級品の提供、

1つはライセンス商品等にみられる時代・流行の要求に臨機応変に応えられる商品(新素材・異素材の組合せ)の提供、

1つに品質を落とさずにコスト対応をしていくモデルの検討、

これらを高次元でバランス良く対応し、さらに多品種少量及び短納期の受注へも対応できるよう、生産システムを組んでいます。

そして、開発力についても磨きをかけ、市場・時代に合った商品を提案・提供できますよう、新たな素材・新たな製造方法を積極的に導入し、柔軟な対応ができるようにしていきます。

また、各時計メーカー様の規格に見合う商品を設計、製造、提供し、更に欧州Rohs指令・REACH規制等に対応した検査を行い、極力環境負荷を低減できるような製造工程で、市場要求に合う製品の供給を行なっていきます。

一方、ウオッチストラップには、美錠・Dバックルといった留め具が欠かせません。

培ったノウハウで高級品から廉価版にいたるまでの対応をしています。

可能な限りの客様の要望を維持して、商品を提供していきたいと考えています。

ウオッチストラップ 一般市販(ルート)への考え

当社はウオッチストラップ(腕時計用バンド)の製造メーカーとして、国内外有力メーカーへのOEMを通して、その実力を培ってまいりました。

そのノウハウの市販バンドへの応用は計り知れないものがあります。

その流れはオリジナルの「スマート(SMART)」ブランドとして確立しておりますが、また小売店様等客先様の需要に合ったオリジナルの市販バンドの作成にも力を入れています。

また、お客様一人一人の「個」として満足していただける、お客様オリジナルの別作-BeSpoke-にも対応しております。

OEMと連動した材料の調達により、豊富な材質・カラーに対応できること、そして、専門の職人により仕立て方法にも幅広く対応する事ができます。

バックルの種類等にも可能な限り応えられるよう、また新素材にも柔軟に対応できるようにしています。